C-1 | SaveToFile, LoadFromFile |
C-2 | OpenDialog, SaveDialog |
C-3 | 名簿検索プログラム |
C-4 | TStringList 型 |
C-5 | XML とは |
C-6 | XML による名簿検索プログラム |
C-7 | 多階層の XML 文書 |
C-8 | XSL (1) |
C-9 | XSL (2) |
本章ではまず、ファイルからデータを読み込んだりあるいは保存したりする方法を学習します。何らかのデータを処理する場合、ファイルへの入出力は不可欠になります。ところで、データを取り扱う場合、その構造が分かる形でファイル等に記録されている必要があります。例えば、ある団体メンバーの氏名、性別、出身地そして電話番号を記したリストを例に採り上げて考えましょう。これを、
星飛雄馬男東京都090-1234-5678 鮎原こずえ女静岡県070-8765-4321 伊達直人男福島県024-681-3579 左門豊作男熊本県0123-45-6789 ・・・などと、切れ目なくファイルに書き込んだら、コンピュータを使ってこのデータから何らかの何らかの情報を引き出すことは困難になります (もっともこんな書き方をする人はいないと思いますが…)。そこで、次のようにカンマで区切ったらどうでしょう。
星飛雄馬,男,東京都,090-1234-5678 鮎原こずえ,女,静岡県,070-8765-4321 伊達直人,男,福島県,024-681-3579 左門豊作,男,熊本県,0123-45-6789 ・・・今度は、区切りがはっきりしているので、氏名、性別などの項目毎に情報を処理できそうです。ところが、こういったデータは、新たに情報を付加する必要にしばしば迫られます。例えば、上の例でいうと、現住所や勤務先、そして勤務先の電話番号も加える等々です。こうした追加は可能ですが、そのたびに、データを読み込むプログラムを修正しなければなりません。「もう少し、データの拡張や保管が容易になるスマートなデータ記録形式はないか?」という願いは、多くのデータ管理者が持っていたのです。それに対する一つの答がここで学習する XML (eXtensible Markup Language) という記述形式 (データ記述の約束事) です。本章の C-5〜C-7 がその部分で、ここが本章のハイライトになります。どういう点が XML のメリットなのかを体験してください。現在、ビジネス界がこの XML に大いに注目しており、例え将来プログラミングに関係の職に就かなくても、知っておきたい知識です。
なお、XML 文書はホームページに使用されている HTML に変換することができます。これが、ビジネス界が注目するメリットの一つなのですが、その点については、C-8 と C-9 でふれています。ここは説明の部分が多くなっていますが、「後の参考に…」という気持ちで気軽に学習してください。