プロジェクト作成(作成〜実行〜保存)

プログラムを作成、実行、保存する手順です。しっかり覚えてください。プログラミングの再開の仕方は後で説明します。

プログラムは、プロジェクトという単位で管理されます。よって、新しいプログラムを作るときは、まずはじめに新しいプトジェクトを作ります。

VSでは、さらにプロジェクトを複数まとめてた、ソリューションという大きな単位があります。

 

プロジェクトの作成

新しくプログラムを作るときは必ず、プロジェクトを新規作成します。

ファイルメニューから新しいプロジェクトをクリックします。

すると、左のようなウインドウが出てくるので各項目を次のように設定してください。

プロジェクトの種類: Visual C++→Win32

テンプレート: Win32コンソールアプリケーション

プロジェクト名: hello

その他の部分は既定のままにします。

そしてOKボタンをクリックします。

このとき、プロジェクトを管理するフォルダとファイルができます。その場所は、

ウィンドウの場所の項目に書かれています。通常は、ドキュメント(マイドキュメント)の中にVisual Studio 2005というフォルダがあり、さらにその中にProjectsというフォルダがあります。

この例ではhelloというプロジェクトを作成したので、Projectsのなかにhelloというフォルダが作成され、その中に、管理用のフォルダとファイルが数個できています。 

OKボタンをクリックすると、ウィザードが起動します。

 次へボタンをクリックしてください。

ここでは、練習のため必要なものは一から作るので、空のプロジェクトにチェックを付けます。

完了ボタンをクリックすると、helloという名のソリューションと、同名の空のプロジェクトができます。

スタートページは必要ないので右上の内側の×ボタンをクリックしてスタートページを閉じます。

何ができたか

この操作で、どこに何が作られたのか確認しておきましょう。

左図のように、ドキュメントフォルダの下のVisual Studio 2005フォルダのさらに下、Projectsフォルダに新しいhelloフォルダが作られ、その中にファイルとフォルダができています。

helloフォルダの中にさらにhelloフォルダができています。Projects直下のhelloフォルダはソリューションンを管理するフォルダで、内側のhelloフォルダはプロジェクトを管理するフォルダです。

プロジェクト用のhelloフォルダの中は以下のようになっています。

ソースファイルの作成

ソースファイルとは、プログラムが記述されたテキストファイルのことです。拡張子は、C++の場合は、.cpp、.h、.hppなどになります。

.cppには慣例でプログラム本体を記述します。.hや.hppには他のプログラムから使われるプログラムの機能が記述されます。(ただし、あくまでも慣例なので厳密な約束はありません)

ここでは、まず、もっとも単純なプログラムを書いてみます。

プログラムの内容の説明は、後回しにして、ここでは操作だけしてください。

はじめてのソースプログラムとしてmain.cppというテキストファイルをプロジェクト用のhelloフォルダの中に追加します。

左図のようにソリューションエクスプローラのそーふファイルを右クリックして名ニューを出し、追加→新しい項目をクリックする。

下のように、カテゴリ:コード、テンプレート:C++ファイル、ファイル名:mainとして、「追加」ボタンをクリックします。

すると、main.cppファイルが作成され、編集可能な状態になります。

ファイルがどこに出来たのか確認してください。

プロジェクト用のhelloフォルダの中に確かにmain.cppが作られています。

次に、main.cppにプログラムを記述します。

上のプログラムコードをテキストで示します。

#include<iostream>

int main()

{

std::cout << "hello" << std::endl;

return 0;

}

このプログラムは、画面にhelloと表示します。

ビルド

入力したテキストのプログラムから実行可能なプログラムを生成する作業をビルドと言います。

ビルドは、実際には複数の作業をひとまとめにしたもので、コンパイル、リンクという作業から成っています。

これらの作業は、さらに細分化されます(後述)。

ビルドするには、下の図のようにメニューのビルド→ソリューションのビルドをクリックします。

ここでは、プロジェクトは一つしかないのでhelloのビルドでも同じです。

ビルドは、なるべく早く処理するために前回のビルドの情報をなるべく活用しようとします。

稀に、挙動がおかしくなる場合があるのでその時は、リビルドで位置からビルドするようにします。

ソリューションのクリーンはビルドしたときにできる作業用のファイルを削除すものです。

クリーンで削除されるファイルはビルド時に自動生成されるものだけなので無くなっても問題ありません。

ビルドを実行すると以下のようなメッセージが出力され、プログラムに誤りがなければ、実行可能ファイルが生成されます。

最後の、

ビルド: 1 正常終了、0 失敗、0 更新、0 スキップ

で、正常終了が1で、失敗が0のとき、ビルドが成功したことを意味します。

ビルドのとき出力されたメッセージをみると、

コンパイルしています...、リンクしています...とあり、ビルドがコンパイルとリンクという作業から構成されているのがわかります。

ビルドで生成されたファイル

ビルドでどのようなファイルが生成された見てみます。

プロジェクトのhelloフォルダにDebugというフォルダができています。この中にビルドで生成されたファイルがあります。

いくつかファイルが出てきていますが、main.objというのが一番重要なファイルです。

このファイルはコンパイルという作業でテキストのプログラムであるmain.cppから作られます。

main.objはかなり実行可能ファイルに近い形に変換されています。

このファイルをリンクという作業ですべてのプログラムに共通して必要なものと結合して完全な実行可能ファイルを生成します。だから、リンクと言います。

リンクによって生成されたファイルは、ソリューション用のhelloフォルダの直下にあるdebugフォルダの中に生成されます。つまり、プロジェクト用のhelloフォルダのほかに、それよりも上場所に同じ名前のフォルダができています。この構造を下図に示します。

上層のdebugフォルダにリンクによって得られた最終的な実行可能ファイルが格納されています。

左図はdebugフォルダの内容です。hello.exeが最終的に得られた実行可能ファイルです。

実行

実行は、左図のようにデバッグ→デバッグなしで開始します。

デバッグ開始でも実行されますが、プログラムがすぐに閉じてしまうため表示が確認できません。
デバッグ無しで開始は終了したと止まるので、ここではこちらを使います。

デバッグとは、プログラムの誤りを修正することを言います。プログラムを実行することは、プログラムの誤りを発見してそれを修正することに等しいという古典的な考え方から来ていると思われます。

 実行して以下のうような画面が出てきたら成功です。

helloと出力されています。

その下の「続行するには...」という文字は、作成したプログラムではなくそれを管理する機能が出力しています。

 

それでは、次にヘルプの使い方を覚えましょう。