ここではデータベースとはどんなものか、データベースアプリケーション作成の前に覚えておかなければならないことを学習します。ここで学ぶことはアプリケーション作成のうえで最低限のことで、最も大事なので暗記するぐらいの気持ちでのぞんでください。

1.1   データベースとは?

 データベースとは一体なんなのか?この質問をされてなかなかパッと答えられる人は少ないでしょう。簡単に説明しましょう。データベースとは、一言でいえばデータの蓄積です。しかもただ蓄積されているのではなく、コンピュータによって記録や検索の処理ができるように決められた形式で保存されているファイルのことなのです。
 では、なぜデータベースを利用するのでしょうか?メモリやファイルを使うのと、データベースを使うのではどこが違うのでしょうか?データベースを利用すると決められた形式で保存するわけですから、データ量が少なくてすみます。また、データの構成に変化があった場合でも、その都度プログラムを作り直す必要がありません。他にも様々ありますが、データを決められた形で保存し、そのデータを共有するというところに利点があるようです。

 上の図は、データベースとデータベース管理システムの関係を表したものです。ここでいうアプリケーションとは、これからつくる住所録のようなデータベースを利用したソフトのことです。データベースデータベース管理システムに管理されていて、Delphiでのデータベース操作は多くの場合Borland Database Engineを介して行われます。Borland Database Engineとはデータベース管理システムの一部だと考えてよいでしょう。