もう一度コードエディタを見てみましょう。

(1)

このプログラムは、

Hantei

Keisan

Button3Click

という3つの部分からできています(右図の(1)部分参照)。

このような、プログラムの中の小さな部分を、「モジュール」といいます。

(2)

プログラムの中にどんなモジュールがあるかは、コードエディタの上の方に書きます(右図の(2)部分参照)。


(3) このプログラムでの、3つのモジュールの関係は、次の図のようになっています。

           

このように、メインプログラムはシンプルに、細かな処理の部分はサブプログラムにまかせるように書くのが、見やすいプログラムといえます。
そして、学習内容とねらいで説明したように、KeisanHanteiの関数は上の図で処理を返しているのが理解できると思います。これは、値を返す関数であることになります。



  モジュールの処理

Button3Click モジュールKeisan(Sender)が実行されると、Keisanモジュールに飛びます。        

このとき、(Sender)と書いてあることによって、どのコンポーネントでこの命令が実行されたかを覚えておくことができるのです。この例題の場合は、Button3がクリックされたときに Keisan (Sender)が実行されるので、C++Builderの内部では、Keisanモジュールで処理をしている最中にも「Button3から飛んできた」という情報を保存しています。

例えば、Button1 をクリックしても Button2をクリックしても Button3 をクリックしても Keisanモジュールに飛ぶとします。そして、スピンエディットのValue プロパティの値を、

  • Button1 がクリックされたときは10
  • Button2 がクリックされたときは20
  • Button3 がクリックされたときは30

にするとしましょう。このようなとき、どのボタンがクリックされたかという情報を保存しておくことによって、書かなければならない命令が短くてすむという利点があるのです。

5-6 モジュール(6)
―プログラムの構造―


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