第H章 C++Builder への移行

第H章の構成
H-1 第1章の相違点
H-1 第2章の相違点
H-1 第3章の相違点
H-1 第4章の相違点
H-1 第5章の相違点

【学習内容とねらい】

本章では、これから C++Builder も学習してみたい、という人のために用意しました。そのため、Delphi のテキスト第1章〜第5章内容の内、どの部分をどのように置き換えれば、C++Builder のプログラムに移行できるかを端的に示しました。実際に読んでみると分かると思いますが、両者の違いは大きくありません。と言うよりも、違いは小さく、基本部分は同じだ、という言い方をしても良いでしょう。

これまで皆の先輩達から、「Delphi をとったけど、自分で C++ も勉強してみたい。でも最初からやり直されなければならないので、無理だろうなぁ。」あるいは、「C++ を学んだけど、ある科目の課題で Delphi でプログラムを作らなければならない。でも面倒くさそうでいやだな。」というような感想を聞きました。しかし、片方をマスターすればもう一方を学習するのは、そう困難なことではありません。どうか、だまされたと思って学習してみてください。

もちろん、それぞれに特徴があるので細かな部分では戸惑うことがあると思います。そこで、ごく大まかな特徴を述べておきましょう。まず、C++言語はC言語にオブジェクト指向的要素を取り入れる、という観点から発展させたものです。基になっているC言語の特徴は、一口で言うと、「色々なことができるとても強力な言語」ということになるでしょう。技術者が使いやすいように、という経緯で発展した言語なので、文法規則の整合性よりも、その機能性に重きが置かれています。そのため、効率の良い、あるいは高速のプログラムを作成することができますが、熟練したプログラマでないとミスを引き起こしやすいという傾向があります。

一方、DelphiはObject PASCALという言語を用いています。PASCALはプログミング言語の教育用に開発された言語なので、記述の仕方がピシッと決められているという点が特徴です。勘違いによるミスを引き起こす可能性のある記述は文法エラーとして極力はねるように設計されています。

いずれにしても、現在のパソコンの機能、そしてプログラムの統合開発環境の充実などを考えると、両者の違いは小さいと考えた方が良さそうです。