Delphi でのルール
(1) どこで改行しても、しなくてもよい
(2) 空白がいくつ並んでいても1つの空白とみなす
(3) 「{}」で囲まれた文字は無視される
(4) 大文字と小文字の区別はない
(1) 次の2つのプログラムは同じものです。
procedure TForm1.Button1Click(Sender: TObject);begin EditResult.Text := IntToStr(StrToInt(Edit1.Text) + StrTo…〔後略〕 end;
procedure TForm1.Button1Click(Sender: TObject); begin EditResult.Text := IntToStr(StrToInt(Edit1.Text) + StrToInt(Edit2.Text)); end;
ただし、
procedure TForm1.Button1Click(Sender: TObject); begin EditResult.Text := IntT oStr(StrToInt(Edit1.Text) + StrToInt(Edit2.Text)); end;
というように字句の途中で改行してはいけません。
(2) 次のプログラムも最初のプログラムと同じものです。
procedure TForm1.Button1Click(Sender: TObject); begin EditResult.Text := IntToStr( StrToInt( Edit1.Text) + StrToInt(Edit2.Text) ); end;
このプログラムは、「begin と end; によって囲まれた部分がプログラムである」という構造が非常にわかりにくくなっています。そこで、下のように、begin と end; の間の行は先頭に空白を入れて先頭を揃えプログラムをみやすくします。これを「字下げ」といいます。
procedure TForm1.Button1Click(Sender: TObject); begin EditResult.Text := IntToStr(StrToInt(Edit1.Text) + StrToInt(Edit2.Text)); end;
字下げは、プログラムの体裁上のことなのでどうでもいいことの様に思うかもしれません。しかし、論理構造を視覚的に分かりやすく記述することは、ミスを減らす、あるいは作業効率を上げるという観点からも重要なことです。
(3) Delphi はプログラムの中に半角の「{」があると、そこから半角の「}」までを無視します。このことを利用して、プログラムに自由にコメントをつけることができます。コメントには全角文字を使っても構いません。プログラムをわかりやすくするため、コメントを有効に使うようにしましょう。
procedure TForm1.Button1Click(Sender: TObject); begin {足し算処理} EditResult.Text := IntToStr(StrToInt(Edit1.Text) + {上のエディットと} StrToInt(Edit2.Text)); {下のエディット} end;
(4) Delphi は大文字と小文字を区別しません。つまり、「Edit1.Text」も「EDIT1.TEXT」も「edit1.text」も「eDIt1.tExT」も同じものです。ですが、見易さのため、通常は「Edit1.Text」や「SpinEdit1.Value」のように、単語の先頭は大文字にします。