前節まで作ったプログラムを保存しましょう。

C++Builderプログラミングの課題保存用フォルダCBProgを作成してみましょう。このCBProgの中に、今作ったプログラムを保存します。

C++Builderでの保存方法はDelphiと全く変わりませんが、少々複雑です。保存に失敗すると大変です。ここでしっかり頭に入れておきましょう。
プログラムの保存      

C++Builderでは、2段階の保存が必要です。

★ 第1段階 ユニットファイルの保存

(1)
C++Builderの「ファイル」メニューから、「名前を付けて保存」を選択します。

(2)すると、「Unit1に名前を付け保存」というダイアログが現れます。ここで保存する場所を「CBProg」に選びます。(右側の三角の下向き(▼)ボタンをクリックしてファイルリストを表示させる事で「CBProg」のある場所までたどって行けます)。



(3)CBProg」の中に、本課題保存用のフォルダ「Kiso1-3」を作成します

右ボタンをクリックして「新規作成フォルダ」を選択し、フォルダ名をKiso1-3と入力すればフォルダ「Kiso1-3」が「CBProg」内に作成できます。



(4)保存する場所を「Kiso1-3」にします。




(5)ファイル名をつけます.これは【基礎課題1-3】なので、「kiso1_3_f」としておきましょう。

ファイル名に使用可能な文字は英数字下線記号_」のみです。ハイフン」を用いるとエラーになるので注意してください。またファイル名はどの様なものでも良いのですが、本講義(実習)では、フォームに関するユニットという意味が分かるように、「課題名_f」という約束で命名することにします。

(6)保存]ボタンをクリックして、ユニットファイルの保存完了です。
★ 第2段階 プロジェクトファイルの保存

(1)C++Builderの「ファイル」メニューから、「プロジェクトに名前を付けて保存」を選択します。




(3)保存]ボタンをクリックしてプロジェクトファイルの完了です。

注意 本講義(演習)では、混乱を避けるために、一つのプログラムを作るたびに一つのフォルダを作って、そのフォルダの中にプログラムを保存していくことにします。ですから、課題毎に新しいフォルダKiso1-4、Kiso1-5、・・・を作る作業は、毎回必要となります。保存操作は、ぜひ早めにマスターしてください。


なお、これ移行は特に断らなくても、基礎課題および応用課題はそれぞれ必ず保存するようにして下さい。

 ファイルの種類 

 C++BuilderDelphiと、同様に作成したプロジェクトは、ユニットとプロジェクトの2つを保存します。ユニットを保存すると、拡張子の異なる3つのファイルが作成されます。
*.cpp :ソースコード
    *.dfm :フォームのデザイン
   *.h   :ヘッダーファイル

プロジェクトを保存すると、次の3つのファイルが作成されます。
*.bpr メイクファイル
*.cpp :
ソースコード
  *.res  :リソースファイル
ファイルの構成の詳細はこちら

 
削除してもいいファイルも存在します。

 ユニットとプロジェクトを保存したとき、どちらも拡張子が”*.cpp”のファイルを作成することに気づいたでしょうか?ユニットの”*.cpp”は、ButtonコンポーネントやTimerコンポーネントに作成したイベントハンドラです。では、プロジェクトの”*.cpp”は何か?これはC++Builderが自動的に作成するプロジェクト用のソースコードです。普通にプロジェクトを作成する場合、私たちが意識する必要はありません。
 
 ユニットとプロジェクトを保存したときに同じ拡張子のファイルができるということは、同じファイル名を設定することができないということになります。ユニットとプロジェクトの名前には、必ず異なる名前には、必ず異なる名前を指定してください。
(2)Project1に名前を付けて保存」というダイアログが現れます。保存する場所を選んでから、ファイル名をつけます。この基礎問題は、Kiso1_3_pとしておきましょう。
コンポーネントの削除の仕方

(1)メニューから、削除したいものを選択する。


(2)C++Builderの「編集」メニューから「削除」を選択する。または、直接[Delete]キーを押す。


削除したい(フォーム上の)コンポーネントをクリック(選択」)し、
C++Builderの「編集」メニューから「削除」を選択する。
・直接[Delete]キーを押す。
のいずれかの操作でも削除できます。
C++Builderの終了の仕方

ここでいったん、C++Builderを終了させてみましょう。
C++Builderを終了するには、次の2通りがあります。いずれかで終了させてください。

    1.C++Builderの「ファイル」メニューから「終了」を選択する。
    2.C++Builderウィンドウ右上隅のバツ(×)ボタンをクリックする。

なお、今の場合、現在編集中のプログラムに対する保存の可否を問うダイアログが現れますが、ここでは「いいえ」をクリックして終了します。プログラムは先ほど保存してあるので大丈夫です。



終了後、再び、C++Builderを起動して次へ進んで下さい。
下の図のような、電子メールの送信が面を作って下さい。

ここに、メールの本文を書く欄は「エディット」コンポ-ネントでもよいのですが、新しいコンポーネント、「メモ」コンポーネントを使ってみましょう。

基礎課題1-4 解答
プログラムの実行

保存したプログラムを実行してみましょう。

実行方法は、三通りあります。どれかの方法で実行してください。

(1)C++Builderの「実行」メニューから「実行」を選ぶ。
(2)「実行」を表すスピードボタンを押す。
(3)F9キーを押す。
実行したら、次の4点を確認してください(次ページ<プログラム実行例>参照)。

    1.件名」「宛先メール本文」の欄に、入力ができること。
    2.チェックボックス欄のチェックとその解除ができること。
    3.このメールの重要度」の値を自由に変えられること。
    4.送信する」「キャンセル」両方のボタンが押せること。

残念ですが、「送信する」ボタンを押しても、メールが送信されることはありません。その動作部分を、まだプログラミングしていないからです。

ボタンを押したら、自分のしたいことをしてくれるようなプログラムを作る。それが本講義(演習)の目標なのです。これは次章以降で学習します。

プログラムの実行例


プログラムの終了

プログラムの終了の主な方法は、2つあります。

(1)フォームの右上のバツ(×)ボタンを押す。


(2)C++Builderの「実行」メニューから「プログラムの終了」を選ぶ。


プログラムでは、。すでに作ったプログラムに新たな機能を付け加えて、プログラムを少しづつ良くしていく場合多々あります。その練習をしてみましょう。
保存の仕方

★第1段階ユニットファイルの保存

    1.C++Builderの「ファイル」メニューから「名前を付けて保存」を選択する。
    2.保存する場所として「CBProg」を選択し、ここに新しいフォルダ「Kiso1-5」を作成する。
      <プログラムの保存>(3)〜参照
    3.保存する場所を「Kiso1-5」に変更し、ファイル名を「Kiso1_5_f」としてから保存する。

★第2段階プロジェクトファイルの保存

    1.C++Builderの「ファイル」メニューから「プロジェクトの名前を付けて保存」を選択する。
    2.保存する場所が「Kiso1-5」になっていることを確認し、ファイル名を「kiso1_5_p」としてから保存する      。

注意 
このように新たに名前を付けて保存することによって、「Kiso1_4」のプログラムを誤って上書き保存してしまう心配が無くなります。一般に、新たなプログラムを作り始めるときには、真っ先に保存するように心掛けましょう。これが、ミスを防ぐコツです。


これから新しいプログラムの作成開始です。メール送信プログラム(フォームデザイン)を次のページのように修正してください。

できたら、C++Builderの「ファイル」メニューから「上書き保存を選んで保存した下さい。

すでに開いているファイルを編集し、現在のファイル名のままで保存する場合には、「上書き保存」を選択します。この場合、2段階で保存する必要はありません。「プロジェクトファイル」に含まれる全てのファイルが同時保存(更新)されるからです。


以下に、新たにプログラムを作成する際の手順をまとめておきましょう。

新たにプログラムを作成する際の手順

すでにC++Builderを起動し何らかの編集作業を行った場合は、「ファイル」メニューから「すべて閉じる」を選択する。

    そして・・・・

    T.新規に作成したい場合
       1.C++Builderの「ファイル」メニューから「アプリケーションの新規作成」を選択する。

    U.既存のプログラムを活用したい場合
       1.C++Builderの「ファイル」メニューから「プロジェクトを開く」を選択する。
       2.利用したいプログラムのあるフォルダを探して、該当するプロジェクトファイルを選択する。

課題名_p」という形式で命名していれば、容易に見つけることができるはずです。


注意
すでにあるプログラムを利用するときも、新規に始めるときも、最初に(新しい名前で)保存することを進めます。最初に保存しておくと、プログラムを作り終えてから「上書き保存」するだけでよいのです。
『Delphi入門』 1-4保存・実行・終了

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1−4 プログラムの保存・実行・終了


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『Delphi入門』
 1-4 プログラムの保存・実行・終了
基礎課題1-3
練習問題
フォーム上にある全てのコンポーネントを削除してください。
コンポーネントパレットの「Standard」タブにある、「メモ」コンポーネントを貼って下さい。
メモ」コンポーネントには「Memo1」という文字が書かれていますが、そのままでもかまいません。
じつは「Memo1」という文字はオブジェクトインスペクタの“あるプロパティ”の中に入っています。このプロパティの値 を消去することで、「Memo1」を消すことができます。気になる人は、消す方法を探してみてください。

上のフォームが完成したら、このプログラムは保存しましょう。基礎課題1-4なので、「Kiso1-4」フォルダの中に、ユニットファイル名「Kiso1_4_f」、プロジェクトファイル名「Kiso1_4_p」として保存してください。
【基礎課題1-4】のメール送信プログラムを少し修正します。まず、プログラムが開かれている状態で(【基礎課題1-5のプログラムとして)プログラムを保存し直します。
【基礎課題1-4】のプログラムが開かれていない状態の場合は、<新たにプログラムを作成する際の手順>の「U.既存のプログラムを活用したい場合」を参照して【基礎課題1-4】のプログラムを開いてください。
基礎課題1-5
基礎課題1−3 解答
基礎課題1-5 解答
基礎課題1-4